IAUメールマガジン 2006年3月5日 発行

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▼歴史に学ぶ経営の教訓
 第14回 中核層がブランドを育てる
▼税務戦略
 第13回 ストックオプション税務戦略その2
▼全員経営者時代のやさしい管理会計講座
 第14回 原価要素別の企画見直し
▼健康生活
 第30回 「疲労がたまるとひきやすくなる風邪はハチミツレモンで予防」
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 歴史に学ぶ経営の教訓 第14回
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■中核層がブランドを育てる


中核層に対する案内も必要である。
声なき声であるが、売上高の主要を占める購買層である。前衛層とは異なり新作発表
会への招待状を出しても出席率は低い。その出席率だけを見て、効果が少なかったと
判断するのは誤りである。このブランドから自分に招待状が来た、このブランドは自
分を招待してくれたという思いが中核層に形成される。
出席や意見を言うという行動は無いが、敏感に反応しているのである。この層が一番
の購買層であり、売上に一番貢献する。

大衆層は、特にフォローする必要はない。費用対効果の観点からフォローしてもそれ
に見合う効果は期待できない。逆に特にフォローしなくてもブランドの力によって衝
動買いが期待できる層でもある。

持統天皇のブランド戦略も、日本国民をこのような三層にわけ、前衛層に対する定着
に重点を置いた。
天皇制ブランドのヒエラルキーの構築は見事である。その代表が位階である。
源頼朝、足利尊氏、豊臣秀吉、徳川家康など武力による覇者でも正三位や、征夷大将
軍などの位階や官職を熱望した。
覇者などのパワーのある階層を前衛層にすれば、その影響力は自ずと中核層や大衆層
に浸透してゆく。




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 税務戦略 第13回
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■ストックオプション税務戦略その2


前回の株長者の税金が5,800万円となるのは以下のようなケースです。
前回のメールで、9,000万円と記載しましたが、訂正させて下さい。

1.A氏が1株1万円、1,000株で会社を創立する。

2.2年後に血のにじむような努力で、年商3億円、経常利益3,000万円の会社に成長さ
 せる。

3.平均年齢30歳の10人の優秀な幹部人材を採用する。

4.この時の時価を1株3万円と算定する。

5.10人の幹部に1人当たり行使価額3万円の新株予約権を100株分付与する。
 この時点で、税制適格要件を満たさない付与契約とします。

6.5年後に年商30億円、経常利益3億円で上場する。

7.株価が100万円になる。

8.幹部は新株予約権を行使し、100株を1株3万円、合計300万円で取得する。
 付与時点で税制適格要件を満たしませんので、所得税課税されます。雇用契約があ
 りますので、給与所得となります。所得が9,700万円となり、概算で仮に4,800万円
 の税金とします。

9.幹部の1人は、株価が1株2百万円の時に、100株売却する。

10.この幹部は、33歳で2億円を得る。
 1株100万円で取得した株を1株200万円で売却し、合計で1億円の利益を得ますが、
 上場株式なので税金は約1,0000万円となります。


以上からこの幹部の税金の合計は、5,800万円となります。これを、1,900万円に抑え
るためには、新株予約権の付与時点で、税制適格要件を満たす必要があります。
この要件の詳細については、次回説明します。




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 全員経営者時代のやさしい管理会計講座 第14回
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■原価要素別の企画見直し


企画設計段階における原価改善を原価要素別に検討すると以下のような改善案が考え
られる。

 ●素材を再生品でまかなうことによる材料費の削減
 ●部品を海外からの輸入による材料費の削減
 ●外部に加工を委託することによる労務費の削減
 ●パート、アルバイトの活用による労務費の削減
 ●休止ラインの従業員を転用することによる外注加工費の削減
 ●機械装置の汎用化による製造経費の削減
 ●機械装置の電子制御化による労務費の削減

これらは、企画・設計の段階でないと採用できないプランが多い。
特に、機械装置の設備投資は、企画・設計の段階で決まってしまう。製造段階で生じ
る減価償却費はすでに支出された原価であり、対策不可能である。

そこで、適正な設備投資を行うことが決定的に重要となる。
設備投資にあたっての会計的注意点は以下のとおりである。

 ●耐用年数を製品のライフサイクルに合わせて見積もる。税法上の耐用年数は採用
しない。
 ●年数がグレーの場合は、なるべく短めに見積もる。
 ●時間的価値を考慮した割引現在価値法などを使って評価する。
 ●汎用設備利用、中古機械の利用、適正グレードの選択などを使って購入価額を引
き下げる。




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 健 康 生 活  第30回
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■疲労がたまるとひきやすくなる風邪はハチミツレモンで予防
[全身の疲れ]


万病のもとといわれる風邪は、ハードスケジュールの仕事、睡眠不足などからくる疲
労が引き金になることが多い。

予防のために緑茶でうがいをすると、ウイルス退治に活躍するカテキンの効果が得ら
れるなどといわれているが、それより疲労くらいでは風邪に取りつかれない抵抗力の
ある体づくりに励むことだ。

その抵抗力をつけるのがビタミンCで、クエン酸を含んだ果汁は、疲労物質を除去す
る。
レモン汁に甘味料としてハチミツを使えば、エネルギーに変わるのが普通の砂糖より
早いから、働く人の大きな味方となる。