IAUメールマガジン 2003年9月1日 発行

Topics =====================================================================
■財務会計と管理会計の一元化
■貯蔵品の税務
■法人の代表者等に対する業務上の傷病に健康保険が適用
■朝晩続けて肩凝り知らずの寝たままできるストレッチ
■薬にもなったくらいのキャベツは荒れた胃、疲れた胃に最適
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■財務会計と管理会計の一元化
[F60] 会計ソフト

 管理会計の必要性を感じていない企業はないにもかかわらず、多くの中小企業で管
理会計が実践されていないのはコストと時間がかかるからである。大企業でも従来、
管理会計は財務会計を行う経理部門とは別の組織で、別のコンピュータシステムで並
行的に行われているケースが多かった。
 ここにきて、PCネットワークをベースとしたハードウエア、ソフトウエア両面の発
達はすさまじく、多くの経営情報の要求を一つのシステムで一元的に処理できるよう
になると、長年の夢であった財務会計と管理会計の一元化、統合化が可能になった。
さらに電子申告時代を迎えて税務会計も加えた統合会計システムを構築するケースも
ある。
 このような一元化を可能としたのは、財務会計ソフトに以下のような機能が加わっ
たからであり、いまや「財務会計ソフト」という表現はふさわしくない。

●多重階層勘定科目の設定が可能となった
●帳票編集機能の設定が可能になった
●Web画面を使った入力やファイル送信機能により取引現場におけるダイレクト入力
が可能となった
●多重階層部門管理の設定が可能になった
●部門共通費が自動配賦できるようになった
●長期プロジェクト管理会計が可能になった
●減価償却計算を税務ベースと管理会計(=財務会計)ベースの両方で計算できる(ファ
イルを二つ作成する)
●予算の月次設定と予算・実績差異分析が可能になった


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■貯蔵品の税務
[E20] 法人税
 原材料、仕掛品、製品、商品を棚卸計上することは当然であるが、貯蔵品について
は曖昧なところがあり、税務当局と見解の相違となるケースが多い。この原因は、貯
蔵品の多くが消耗品であり、健全なる企業経営としては一括損金処理が望ましいから
である。
 基本的な考え方は以下のとおり。

●金銭的価値のあるものは質的に重要なのですべて対象とする。
●金銭的価値のない消耗品で経常的に消費される物は計上しない。
●見解の相違の対象となるケースの多い「広告宣伝用印刷物(カタログ)」「包装材料
」「作業用消耗品」については、経常的でないものを対象とする

 法人税基本通達2-2-15で、事務用消耗品、作業用消耗品、包装材、広告宣伝用印刷
物、見本品等で各事業年度ごとにおおむね一定数量取得し、かつ、経常的に消費する
ものについては在庫計上を省略できるとしている。
 ただし、郵便切手や印紙等の金銭等価物についてまで在庫計上省略を許容している
わけではないので、切手、印紙、高速道路通行券、商品券等については棚卸が必要で
ある。ただし、未計上が少額の場合は否認されない可能性が高いが、この辺も線引き
も曖昧である。


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■法人の代表者等に対する業務上の傷病に健康保険が適用
[D60]社会保険

IAU専門委員 社会保険労務士 東海林正昭

 厚生労働省は平成15年7月1日の通達で、被保険者が5人未満である適用事業所に所
属している法人の代表者等に対する7月1日以降に発生した業務上の傷病については
、健康保険による保険給付の対象とした。本来、法人の代表者等に対しての業務上の
傷病については、原則として労働基準法上の労働者に該当しないため、労働者災害補
償保険法に基づく保険給付は行われなく、例外として事務組合を経由して労働者災害
補償保険法の特別加入を行うことにより保険給付が行われていた。一方、健康保険法
は、業務外の事由による疾病等に関して保険給付を行うこととしているため、業務上
の傷病については、健康保険の対象としないとしている。そのため以前より社会保険
審査会の再審査請求などで問題になっており、法人の代表者等の再審査請求に対して
、社会保険審査会は業務上の傷病に関して健康保険の療養給付を容認していた。社会
保障の視点から考えてみると、今回の通知はある程度予定されていたものといえる。
 なお、事務組合を経由しての労働者災害補償保険法の特別加入をしている法人の代
表者等に対しては、労働者災害補償保険法の保険給付が適用される。


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■朝晩続けて肩凝り知らずの寝たままできるストレッチ
[肩凝り・頭痛・首の凝り・目の疲れ]

 凝りをなくすには、とにかく血流をよくして凝りにくい筋肉にしてやることだ。そ
れにぴったりなのが、寝たままでできる筋肉ストレッチで、とくに肩凝りに効く。
 あおむけに寝た姿勢から、両腕をまっすぐ立てて上げ、そのまま後ろに引くように
してバンザイのポーズになる。その姿勢からまた腕を立てたら、下半身へ向けて下ろ
して気をつけのポーズになる。
 次は、立てた腕を体の両側へ下ろしては立てる、という横の運動を繰り返す。
 朝晩、布団の上で行えば、起き抜けのこわばりがほぐれ、肩の凝りもほぐせる。