IAUメールマガジン 2002年5月15日 発行

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●経営語録
■コンピュータウィルスの脅威から情報資源を守るには。
■正社員をパートに。法律面と管理面から考える。
■使用人給与の損金算入ができないケースとは?
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●経営語録
独立の気力無き者はかならず人に依頼す、人に依頼するものは必ず人を恐る、人を恐
れるものは必ず人にへつらう。

・作者
福沢諭吉 明治時代の啓蒙思想家、慶応義塾の創立者

・ビジネスへの応用
経営者は孤独といわれるが、むしろ孤高となるくらいの自主独立の精神が必要である。


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■コンピュータウィルスの脅威から情報資源を守るには。
[F10]

インターネットがビジネスのインフラとなってから、コンピュータ・ウイルスの被害
は年々増加しています。いまでは毎月1000件以上の被害が発生しています。
「W32/Hybris」「W32/Magistr」といった、メールの添付ファイルを介して感染する
強力なウイルス、さらにWebサイトを閲覧するだけで感染する「W32/Nimda」も登場し
てきました。しかも感染力が強くなってきているのが実情。それだけに、日常から細
心の注意が必要です。ワクチンソフトをインストールしただけではなく、最新のワク
チンをダウンロードし、対ウイルス環境を常に最新のワクチンに維持して、事前に発
見・駆除することをめざしましょう。現在は、24×365日ウイルス監視サービスを行
う会社もあるので、そうしたサービスを利用するのもひとつの方法です。もちろん、
データをこまめにバックアップしておくことが、資源を守る基本手段であることはい
うまでもありません。


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■正社員をパートに。法律面と管理面から考える。
[C80]

人件費を抑えられるからパートを活用する。こうした企業が増えています。ところが
、実際にパートにシフトしてみると、いろいろ難しい面があるようです。それでは、
パートを戦力とするにはどうしたらいいのでしょうか。これは100社あれば100通りの
スタイルがあります。ここでは基本的な留意点を考えてみましょう。
●法律面
パートでも労働時間が一定条件(3/4基準)を満たせば、健康保険や厚生年金、労
働保険の加入義務が生じ、保険料負担も必要です。また、有給休暇付与の義務もあり
ます。もちろん、こうしたことを背景に置きながらも、パート採用は費用軽減に有効
な手段であることも事実です。
●管理面
ぜひともパート社員用のマニュアルを作成しておきましょう。正社員の補助としての
場合、引き継ぎの場合、そして専門職種ならばなおさらです。そしてOJTを組み合わ
せて教育しましょう。また、同じ職場の仲間としてコミュニケーションにつとめるこ
とも大切です。


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■使用人給与の損金算入ができないケースとは?
[E20]

平成10年の税制改正により、親族などの使用人に対し、過大な給与や退職金を支払っ
ている場合には、例外として損金算入を認めないことに改められました(法法36の2
、3)。それでは、過大部分をどのように算定するのでしょうか。これは、会社の収
益、他の使用人との支給バランス、および同種同規模の他社の給与水準などを考慮し
、その使用人の職務に対する対価として相当であると認められる金額を超える場合、
その超える部分の金額と規定されています(法人税法施行令72条の3)。また、損金
処理できる退職金の支給によりこの制限を逃れることを防ぐため、退職給与について
も不相当に高額な部分については損金に算入できない措置もとられました。注意しな
ければならない点としては、給与には、現金の支給だけではなく、無利子貸付や無償
等による社宅貸付といった経済的利益も含めて、過大か否かの判断されるということ
。親族や婚姻関係などにある使用人がいる場合、ぜひ見直しておきたいものです。